食生活と腸の長さとの関係

消化吸収は容易であるが短時間で腸内で腐敗し毒素を作り出しやすい食物を食して生きる肉食動物の腸の長さは、体長の約3倍であるのに対し、消化に時間が かかる繊維質を食する草食動物の腸は、肉食動物の腸より遥かに長く形成されています。長時間かけてゆっくり消化・吸収するためです。
かつて消化しにくい穀類を主食としていた日本人は、肉類を主食とする欧米人の腸の長さに比べ、1.3〜1.5倍程長いとされています。腸の長さは、長年にわたる 食生活が深く関わっています。ゆえに、日本人の食生活が欧米化してきたといわれる今日でも腸の長さは変わるものではありません。
長い腸に不向きな食生活への変化が悪影響して便秘を起こすなどの腸のトラブルで悩んでいる方、しいては体調をも崩してしまった方も多いのではないでしょうか。

便秘の種類−あなたの便秘の症状は?

私たちの腸内細菌のバランスを崩し、 深刻な病気を引き起こす要因ともなりうるのが便秘です。
便秘にはさまざまなタイプがあります。不快な便秘を解消するには、まずご自身の症状を知ることが大切であり、状態に見合った改善策を心がけましょう。

一過性の便秘 (急性)
ダイエットをはじめたので急に食事の量が減った、水分の量が減った、仕事や家庭など生活環境の急変でストレスが増えた、出張中や旅行中でゆっくりトイレに行く時間がない、 妊娠中・月経前、睡眠不足、暴飲暴食など。一過性の原因による便通の異常。
【予防・改善】 原因を解明。原因を取り除けば症状は改善されます。長引かせないようにしましょう。
症候性便秘 (急性・慢性)
なんらかの病気(腸閉塞や腸捻転など)が原因で起こる便秘。激痛や吐き気を伴う。
【予防・改善】 直接原因となっている病気を見つけ、早期治療が必要です。
弛緩性便秘 (慢性)
便を送りだす蠕動(ぜんどう)運動が弱くなるために起こる便秘。胃や腸が下垂している人、高齢者、運動不足、痩せ型など、腹筋力が低下している人に多く見られます。
【予防・改善】 大腸を刺激して、蠕動運動を促すことが大切です。食物繊維たっぷりの食事を摂りましょう。また、適度な運動(腹筋を鍛える)も大切です。
直腸性便秘 (慢性)
直腸の神経が鈍くなると、便が直腸まで下りてきても便意が感じなくなるために起こる便秘。排便をがまんしがちの人、便秘解消のために浣腸の常用、高齢者、若い女性に多い症状です。
【予防・改善】 食物繊維たっぷりの食事、水分をしっかり摂りましょう。また、毎日トイレに行く習慣づけも大切です。
痙攣性便秘 (慢性)
蠕動(ぜんどう)運動が強すぎるために起こる便秘。過敏性腸症候群のひとつで、便秘と下痢を繰り返すことがあります。腹痛を伴う。精神的なストレスが原因と考えられます。若い人に多い。
【予防・改善】 ストレスの原因を知ることが大切です。刺激性の少ない食事、暖かい飲み物を摂りましょう。自己判断で市販の便秘薬を服用すると逆効果となりますので、医師に相談してみましょう。

便秘の症状を知ることが便秘の解消、改善への第1歩となります。